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東京たかはしクリニック練馬院様 内覧会折込チラシデザイン制作

東京たかはしクリニック練馬院様の新規開業にともない、内覧会案内折込チラシの制作を担当させていただきました。

こちらは日帰り手術と肥満治療に特化した診療を行うクリニックです。

日帰り手術は、下肢静脈瘤、胆石、鼠径ヘルニア、虫垂炎を行います。手術室は大学病院レベルの機器を完備し、文字通り日帰りで手術が受けられるので、日頃忙しくて治療を先送りにしてしまいがちな忙しいたちに安心して治療を受けていただけます。

また、日帰り手術と並んで、肥満治療は診療の目玉です。

肥満治療というと美容外科クリニックで行われるような脂肪吸引を連想しますが、高橋先生の診療はそれとは全く異なり、内視鏡を使って胃を内部から縫い縮める「内視鏡的スリーブ状胃形成術(ESG)」という内視鏡手術を始め、エビデンスに基づいた薬物治療、機械施術などの包括的肥満治療を行います。

こちらのクリニック様を担当するにあたり、肥満症について深く学び、肥満症(25<BMI<35)や、さらに症状の重い高度肥満症(35<BMI)に苦しむ方が多くいらっしゃることを知りました。そして、これまでは大学病院や専門病院でしか受けることのできなかった肥満症の外科治療がクリニックレベルで受けられるのというのです。こんな革新的なニュースを、どうしたらいいかわからないと悩んでいる患者様に一人でも多く伝えたい!と使命感にも似た気持ちに駆られました。

まずコンセプトの方針として、こちらのクリニックで提供する診療内容は美容分野と一線を画す「医療」であるということを明確に伝えたかった。お腹に傷を残すことなく胃を小さくすることができるというこの先進的な「ESG手術」を行えるドクターは、まだ日本に数名しかいませんでした(2023年1月開院時)。こちらのクリニックがいかに画期的な治療を行えるクリニックであるかを直感的に伝えるキャッチコピー制作から取りかかりました。

院長先生はまだお若くありながら、治療経験、手術実績ともに大変な症例数をお持ちです。また「これからは低侵襲の時代」と断言されるほど、創(きず)が小さくからだへの負担(侵襲)が少ない低侵襲手術には類まれな技術と信念をお持ちです。キャッチコピーにこのことを伝えるワードをいれることはもちろんですが、それだけでは何か一味足りない気がしていました。

その頃、私のYouTubeは高度肥満から標準体型に戻られた元患者の方のチャンネルがヒットするほどの検索履歴がありました。その元患者さんは胃の切除手術を受け、すっかりスリムで健康的な体型になられて、明るく生き生きとした笑顔がとても印象的でした。その表情を見ていたときに「しあわせ」というワードが降りてきました。これだ!と思いました。肥満治療の本質は、その先進的な治療や技術のみならず、その先の患者様の幸せな未来にあるのだと。

経験と技術がつなぐ、その先の幸せへ。「日帰り手術」と「肥満治療」

8案ほど提案した中で、「幸せ」というワードを使った案を先生も気に入ってくださり、このキャッチコピーに決まりました。

さて、次に問題となるのが「肥満治療」というワードです。

医療広告に掲載する文言や内容は、厚生省が出している「医療広告ガイドライン」に則って制作する必要があります。また、駅看板や折込チラシ、ポスティングなどの医療広告は、事前に管轄保健所の審査を受ける場合もあります。一般的な標榜科目をかかげるクリニックにおいて、一般的なキーワード、文言を使って文章を制作する分には問題はないのですが、「肥満治療」という前例に乏しい新しい医療の場合は、審査を受ける保健所によっては引っかかる可能性が見されます。

「肥満治療」というキーワードこそプロモーションのキモなのに、それが認められなければ元も子もありません。

管轄保健所のある担当者の方は、この案件についてとても親身に相談に乗ってくださいましたが、やはり前例がないという理由で「肥満治療」は使用できないという回答がきました。美容外科の肥満治療との違いを医療的根拠を挙げながら今一歩深く食い込めなかったことも原因のひとつだったので、ここは院長先生に担当者の方と直接お話ししていただくようお願いしました。

その結果、院長先生の熱意が実り「肥満症治療」というワードならOKという回答をいただくことができました!「肥満症」は医学的治療の対象と認められた症状であり、「肥満」と「肥満症」を言葉の上でもきっちり明言しましょうということです。

経験と技術がつなぐ、その先の幸せへ。「日帰り手術」と「肥満症治療」

「症」が一文字入る程度はコンセプトを損ないません。晴れてキャッチコピーが決定し、本当にホッとしました。

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内覧会案内の折込チラシは、地域密着型のビジネス集客手段として地域の皆様に内覧会に足を運んでいただくためには有効なツールです。また、50代以降の年代における購読率が依然として高い状況を考えると、今後ますます医療を必要とする層に広く開院を告知できるメリットもあります。

こちらのクリニック様では、新聞折込を30万部実施しました。折込は実施日の3日前までに配布エリアの倉庫にチラシを納入します。時は年末。院長先生が知人への挨拶用のチラシをなるべく早くお手元に欲しいという事情もあり、とにかく年内に納品を間に合わせることになりました。

折込業者様へのチラシの納入は倉庫が閉まる当日の12月28日に決まりました。もし到着が遅れて受取りができないとなると、倉庫の年末年始休暇の間に宅急便の保管期限も過ぎてしまいます。今回はお付き合いのある折込業者様だったので何度も電話で相談させていただき、当日に再度やり取りして何とか対応しようということになりました。ドキドキしながら迎えた当日ですが幸い荷物の到着が早く、無事に受け取っていただくことができ、安心して年末休暇に入ることができました。

管轄保健所の広告審査といい、納入受け取りといい、なかなかスリリングな思い出となりました。

■ こちらの医院様の制作物一覧 ■ロゴマーク・診察券・名刺・クリニックカード・封筒・地図制作・駅看板広告・院内モニター用デジタルサイネージ背景画面および表示データ・建物看板デザイン(2カ所)

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