【ロゴマーク】
東京たかはしクリニック練馬院様の開業にともない、ロゴマークをはじめとした開業アイテム一式のデザインを担当させていただきました。
初回お打ち合わせの際に、院長先生が気に入っているおしゃれなカフェの写真を見せていただきました。設計を担当された建築家の方もその写真をご覧になって ”ヨットハーバー”というワードが出たのをきっかけに、院長先生が船のイメージを思いつかれて、ロゴマークのモチーフにされたいとご要望をいただきました。
最初のラフデザインでは、帆船をモチーフにした具象的なデザイン、抽象的なデザインなど8案を提出しました。未来の患者様、スタッフの皆さん、先生のご家族を乗せて、ワールドワイドに活躍をされるであろう院長先生の大切な船出です。
院長の高橋先生は減量外科手術のひとつであるESG(内視鏡的スリーブ状胃形成術)において、まだ日本で数人しかできない手術を行うことができる名医です。(2023年1月現在)一方で、帆船のモチーフのデザインに取り組んでみると、具象を用いるとどうしてもソフトで柔らかいイメージになってしまい、先生が行う医療やご本人のイメージとは何か違う…。ならばと抽象で取り組めば、今度は一見して帆船とはわかりにくくなる。若さと自信に満ちたドクターの新規開業を飾るには帆船というモチーフがかえってネックになり、制作はなかなか思うように進みませんでした。
そんな中、マークの一部として動きのある波の表現を考えていた時、作業の途中に一瞬現れた形にハッとしました。シャープで力強いブルーのグラデーション、これこそ先生のイメージだ…!そこで、ご要望の帆船のイメージからまったく外れたこの案(バリエーションを含めて2案)もそっと提案の中に入れたところ、プレゼンの際に一発で気に入っていただき即決定しました。それがこのロゴマークです。
日本ではまだ症例数の少ない手術の手技をお持ちで、また、将来的には海外進出も視野に入れておられる院長先生。大きな船に乗って幾多の荒波を超え、光ある方へと向かって進み続けていかれるであろう若きドクターの野心とポテンシャルを「荒ぶる希望の波間」に込めました。
ブルーの色みも彩度をやや落としたクールな色調に整え、爽やかな中にも重みと落ち着きを加えました。帆船モチーフから一転しましたが、そのおかげで院長先生が率いるクリニックを表すロゴマークにようやくたどり着くことができました。